FOUNDERS' STORY 09

データサイエンティスト

データサイエンスで価値提供。常に進化し、データドリブンな経営判断へ

呉 東文

TOUBUN GO

21年新卒入社
データサイエンティスト

PROFILE

学生時代に交換留学生として来日し大学院で定量的分析手法と出会う。2021年にディップに入社しデータサイエンスチームのリーダーに。現在は自分のプロジェクトを遂行しながら、メンバーの教育も担当している。

現在の仕事

私はデータサイエンス組織の立ち上げから関わり、現在はチームリーダーとして活躍しています。主なミッションは、経営課題を「数式」に翻訳し、データサイエンスの力で解決策を導き出すこと。具体的には、ベイズ統計学とミクロ経済理論を融合させた高度な分析手法を駆使し、営業活動や経営リソースが売上に与える影響を可視化・予測しています。

例えば、キャリアアドバイザーが求職者の方に最適な求人を見つけるための「案件検索モデル」の開発。これは、トピックモデルという技術を使って、求職者の経歴や希望に最もマッチする求人を抽出する仕組みです。このモデルのおかげで、経験の浅いキャリアアドバイザーでも効率的に質の高い提案ができるようになり、結果として求職者の方々もより早く理想の仕事に出会えるようになりました。私の仕事は、単に予測精度を追求するだけでなく、経営層が直感的に理解でき、納得して意思決定ができるような、「説明可能なモデル」を設計することに重きを置いています。

私の挑戦 -FOUNDER’S STORY-

データサイエンティストとしてのキャリアは、大学院で計量経済学を学んだ後にディップでスタートしました。入社当初は、まだデータ環境が十分に整備されておらず、最初の1年間はSQLを使ったデータ整備・抽出作業が中心。分析以前の「土台作り」から始まりました。

そこから、自分の専門性をどう活かすか、試行錯誤の連続でした。「こんな分析ができます」と自ら上司に提案し、小さな成果をコツコツと積み重ねていましたね。社内にデータサイエンスの価値を示すには、とにかく結果を出すことが重要でした。

特に苦労したのは、「案件検索モデル」の開発です。データサイエンティストとしての統計モデリングの知識だけでなく、多数のユーザーが同時に利用するためのソフトウェアエンジニアリングの知識が必要でした。エンジニアチームに教えを請いながら、必死で勉強して身につけていきました。

経営課題を解決するための最適な数理モデルを設計するには、常に最新の論文を読み込み、実践を繰り返す中で専門性を深化させていく必要があります。「経営は経済学」という信念のもと、ベイズ機械学習とミクロ経済理論を融合させたモデル構築に挑戦しています。

私の夢

私の目標は、データサイエンスの力で経営や現場の課題に真正面から向き合い、社内で「何か困ったら、まずはデータサイエンスチームに相談しよう」と最初に想起される存在になることです。特に、現在取り組んでいるミクロ経済理論とベイズ機械学習を統合したアプローチをさらに深化させ、精度と解釈性を両立したモデルで、経営の意思決定に資する構造的なインサイトを提供し続けたいと考えています。

チームリーダーとしては、メンバー一人ひとりのアイデアを実践的なプロジェクトへと導き、技術面・理論面の両方からサポートすることで、彼らの成長を後押しすることを大切にしています。将来的には、経営層とより強固な連携を築き、データサイエンスのインパクトを全社規模に拡大し、ディップの経営判断を真にデータドリブンなものへと進化させていきたい。それが、私の今後の大きな夢です。

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