FOUNDERS' STORY 07
EM(エンジニアリングマネージャー)
組織を動かす「仕掛け人」。自組織だけでなくエンジニア全員が「働く喜び」を感じられる開発組織を目指す。
戸叶 誠
とかのまこと
2019年中途入社
- PROFILE
防衛・防災業界で15年間、組込エンジニアやシステムエンジニアとして従事。2019年にディップ株式会社へ入社後、「バイトル」のプロジェクトマネージャーとして4年間エンハンス開発を担当。その後、新規事業「スポットバイトル」の立ち上げをスクラムマスターとして推進した。現在は両サービスの開発部長として、組織醸成や開発生産性向上に取り組んでいる。
防衛から防災、そしてディップへ。異色のキャリアを歩む
現在は、スポット開発部と第二バイトル開発部の2つの部の部長を兼務しています。合わせて約35人ほどのメンバーを抱えています。 スポット開発部では、『スポットバイトル』という新しいサービスの開発をすべて担当していて、具体的にはユーザー向けのスマホアプリ、クライアント向けの管理画面、社内ツール、給与支払いのシステムなど、プロダクトに関わるすべての開発を行っています。もう一つの第二バイトル開発部では、10年後も『バイトル』で戦えるように、未来を見据えた機能開発を進めています。ディップの中でも特に活動が活発な2つの部署を担当している形ですね。
僕のキャリアは、今年で社会人23年目になりますが、かなり多様な経験をしてきました。 最初のキャリアは組み込みエンジニアです。防衛産業で、自衛隊が使う通信機や護衛艦を制御するシステム、さらには魚雷標的などを開発していました。10年ほど防衛業界にいましたが、プログラマーからステップアップし、SEやSIとしての業務も経験しました。 その後、転職した企業では緊急地震速報や火山監視システムを開発していました。特に火山監視では、桜島の山中で地震計などを設置するために、実際に火山内部の坑道に入ることもあったんですよ。
防衛に防災……壮大なキャリアですよね(笑)。そこで5〜6年の経験を経て、プロジェクトマネジメントの領域に本格的に携わるようになりました。最終的にはそこを主軸にしていきたいという思いから、約6年半前の2019年1月にディップに転職しました。
サービス内容というよりは、役割に惹かれたのが大きかったです。僕は「ソリューション」という言葉へのこだわりが強いんですよ。どんな課題であっても、自分のスキルや知識を駆使して解決に導くことが好きなんです。もともとプログラミングをしていましたが、それだけでは解決できない課題があると感じてSEとして設計を学び、それでも全体が見えないからSIとしてシステム統合を勉強しました。その中で、物事の始まりである「何かの目的に向かってものを作っていく」というプロジェクト単位の動きに気づき、プロジェクトマネージャー(PM)として活躍しようと考えるようになりました。そのために国際資格(PMP)も取得し、現在もPMI日本支部の研究会で研究を続けています。
組織を動かし、全て自分事として考えるマインドセット
部長になり組織を作る立場になった時、まずは「どうしたら今の会社の課題を解決できる組織になるのか」を考える必要がありました。 個人的に、エンジニアは楽しく活動できないといけないという思いがあります。パフォーマンスはモチベーションに大きく紐付いているので、そこを上げれば生産性も向上します。だから、最初に目指したのは「開発が楽しく、素早く、賢く活動できるようにメンバーを支援する方法を考える」ことでした。
なぜそこに課題を感じていたかというと、例えば「言われたから作っている」「納得できないけど命令だから」といった状況では、本人が納得していないため言われた通りにしか作らず、意図が伝わらない「使えないもの」になってしまうことがあるからです。 一方、自分たちが作りたいものが個人のメリットにも繋がり、その上で会社にも貢献できる活動であれば、メンバーは「足りない部分はどこか」「もっと役に立つには」と前向きに考えてくれるはずです。結局これらはモチベーションの差であり、そこを繋げることを目標にしています。
スポット開発部も第二バイトル開発部も、今はメンバーが楽しんでくれていると感じますが、具体的には「今の仕事を通じて達成感や成長感を得られているか」という問いを常に投げかけています。 その実現のために、会社とは関係なく「個人の長期目標」を質問しています。「5年後、10年後にどうなりたいか」という話です。これを明確に言語化できている人は自律的に成長できますが、多くの人は「なんとなくやっているけど5年後は分からない」という状態です。だから、まずはそこを言語化するサポートから始めました。
具体的には「どんな憧れがあるか」「どんな時が楽しかったか」「今の達成感は何か」を聞き出し、その延長上で「5年後にはこの方向を目指しましょう」「憧れが強いなら10年後にはその位置に立とう」と提案します。エンジニアだけど一社の社長に憧れているなら、CEOを目指す視点で計画を立てる。これを明文化し、「半年で何を頑張るか」という最初のステップに構造化して分解します。 そうすると「10個のうち1個クリアできた」と成長を実感できますよね。去年の自分と比較して「成長した」と自認できれば、自分のやりたいことと会社の期待がマッチした状態で成果を出せるようになります。
また、組織を動かす上では、誰もが納得できる抽象度の高い目標を立てることを意識しています。「世界平和を目指しましょう」と言われて否定する人はいませんよね。そこに至るアプローチは人それぞれですが、組織として高い目標を共有しつつ、目の前のタスクがそこにどう繋がっているかという構造を作ります。ディップで言えば「フィロソフィーと紐付ける意識付けをしよう」「みんなで意見を出し合って会社を作り上げよう」という話を繋げることで、全体の方向性を揃えています。
誇りを持ち、自律的に動ける組織を目指して
現在の目標は、この「達成感と成長感をメンバー全員が得る」取り組みを全社的に広めていくことです。 それが広がれば、多くのメンバーが自律的に動けるようになり、エンジニアが誇りを持ちやすくなると感じています。「自分の目指していることと成果が紐付いて評価された」「胸を張ってこの仕事をやっている」という意識が生まれれば、それが次の挑戦への原動力になります。それがマイクロマネジメントの不要な、強い自律型組織に繋がると考えています。
自分の部署だけでなく全社のことを考えるのは、部長職が経営層と現場の橋渡し役だということもありますが、やはり「ソリューション」への思いが強いからです。ディップの社員である以上、課題を解決しなければならない。自分の部署だけが頑張ればいいという狭い考えではうまくいきません。会社全体の規模を考えれば、全員が頑張らないと成り立たないんです。根本的に解決を考えると、自然とたどり着く先は会社全体になります。すべてを「自分事」として捉えるべきだと思っています。
メンバーとの壁打ちや1on1では、「ロジカルシンキング」や「構造化」という言葉をよく使います。 自分の状態を理解するためにも、一つ一つ言語化し、細分化して図示できる状態にすることを意識しています。そうすると「自分が今どこにいるのか」が分かりやすくなるからです。「なんとなく楽しい」なら、何が面白いのか、どんな情報のインプットや会話が楽しいのかを掘り下げます。 自分の特性を整理するためには、構造化は絶対に必要です。これは他人の話を聞く時や成果物を作る時も同じです。情報を分解すれば、焦点が明確になります。だからメンバーにも「意識して取り組んでみてね、学習してみてね」と伝えています。
活躍できるのは未来を見て解決に導こうと動ける人
最後に、ディップで活躍できる人について。 ディップは事業会社なので、尖ったスキルを追求することよりも、社会貢献や事業の成功を目指し、課題を解決に導こうとする考え方を持った人がマッチします。自ら積極的に意見を発信し、「こんな活動をしたい」と明確な目的を持って行動できる人が活躍できる環境です。一方で、与えられた仕事を完璧にこなすだけの職人肌タイプの方は、うちの文化では目立ちにくいかもしれません。
また、「やりたいこと」が見えている方はさらに活躍いただけます。特にキャリアを重ねた方ほど重要です。もし転職理由が感情的なもので軸が曖昧だと、困難に直面した時にモチベーションを維持するのが難しくなります。 ご自身の明確なビジョンを持ち、「自分はこうしたい。このフィロソフィーに共感しているから一緒にやりたい」と自身の言葉で語れる方は、間違いなく活躍できるはずです。